本に出会う場所は、書店だけではありません。
書店のみならず個人のブックファンが本を持ち寄ったり、
自作の小冊子や本を持ち寄ったりする、自由な形のブックイベントが各地で開催されています。
会話を楽しみながら、店主や作り手の個性が光るブースを次々と回る楽しさは、他には代えがたい体験です。
この記事では、香川で開催されているブックイベントをご紹介します。
あなたもぜひ、近くのブックイベントへと行ってみませんか?
ブックイベントへ行こう
・ZINE MART(香川・丸亀) 人と人をつなげる、小さな冊子のマーケット
・一日限りの巨大書店をまちなかに(香川・高松他) BOOK WEEKED(Coming soon)
ZINEがコミュニケーションのきっかけに
ZINE(ジン)とは、個人や少人数のグループが自主制作・発行する小冊子のこと。近年は、読むだけでなく、ZINEをつくる人も増えています。2025年に丸亀で始まった「ZINE MART」では、ZINEの販売にとどまらず、つくり手同士の交流も生まれはじめています。
主催するのは、丸亀の城南エリアにあるシェア型書店・城南書店街。
第1回は城南コミュニティセンターを会場に、ZINEや古書、パンや駄菓子など、約20ブースが並びました。
第2回は、前回お客さんとして来てくれた人が出店したり、京都や岡山など県外からの出店もあり、ブース数は25に増加。出店者の知り合いや、SNSを見た大学生、地域の人たちも訪れ、大いに盛り上がりました。

第1回の「ZINE MART」。会場が和室だったため、出店者とお客さんの距離が自然と近くなり、終始和やかなムード
出店者同士でつくったZINEを交換する場面も見られるなど、普段人見知りな人でも、ZINEを通せば自然と打ち解けられる。そんなZINEの魅力について、主催団体である城南書店街の代表・藤田一輝さんはこう語ります。
ZINEは、本では拾いきれない声や遊び心、個性を表現できますし、城南書店街としては、ZINEを取り扱うメンバーが増えることが店の強みになり、メンバー同士やお客さんとの会話のきっかけにもなります。つくる楽しさだけでなく、人をつなぐ装置でもあるのがZINEの魅力だと思います。
はじめてでも大丈夫。「ZINEをつくる編集会議」

「ZINEをつくる編集会議」では、参考にしたいZINEや本を持ち寄って、つくりたいZINEのイメージをふくらませる
じつは「ZINE MART」開催の数カ月前から、城南書店街では「ZINEをつくる編集会議」が開かれています。
「ZINEをつくったことはないけどつくってみたい」「ひとりでは完成までたどりつけそうもない」「印刷や入稿データのことがよくわからない」といった不安を抱える人たちが、月に2回程度のペースで集まって、参考になるZINEや本の共有、企画書づくり、進捗共有まで、何でも相談しています。
参加メンバーにはプロの編集者や、何冊もZINEをつくってきた経験者もいるので、適宜アドバイスをもらいつつ、「ZINE MART」までに参加者全員がZINEを完成させました。

「ZINE MART」で販売されたZINEの一部。中には「ZINEをつくる編集会議」に参加して、はじめて完成したZINEも。形態やテーマも個性豊か
目指すのは「人の紹介所」のような書店

城南書店街は、2023年8月に丸亀の城南地区にオープンしたシェア型書店です。本棚のひと区画ごとにオーナーがいて、現在は10代から70代まで約50名が参加しています。
丸亀はもちろん三豊や善通寺など、香川県の西側エリアからの参加者が多いのが特徴です。営業は金土日のみ。日替わりで希望するメンバーが店番をしているので、行くたびに違った店主に出会えるのも魅力です。
藤田さんが城南書店街をつくろうと思ったきっかけは、何だったのでしょうか。
本業はコーヒー屋です。実家の物置を改装して、小さな店を営んでいます。「歩いて行ける距離に本屋をつくりたい」と思ったのが、きっかけでした。
以前は東京で、コミュニティスペースの運営に携わっていました。いざメンバーを募集してみると、建築士や小説家、リモートワークで働く会社員、子育て中のお母さん、高校生など……東京にいた頃よりも、属性がバラバラの人が集まってくれたんです。
「コミュニケーションが取れる人」という観点で、おひとりずつ面談をして参加していただいています。本棚を持って終わりというドライな関係ではなく、お客さんやメンバーとの交流を楽しんだり、イベントに参加したり、コミュニケーションを楽しんでくれる人を探すようにしています。それは「ZINE MART」の出店者も同様です。
丸亀のまちに「人の紹介所」のような機能が増えればいいな、という想いでやっています。
第3回の「ZINE MART」は、2027年2月28日(日)に、丸亀に新しくできた市民会館シアターマドで開催予定です。秋には、誰でも参加可能な「ZINEをつくる編集会議」も始まります。ZINEを入り口に、ぜひ丸亀で新しいつながりを楽しんでみてください。
詳細は決まり次第、城南書店街のInstagramで発信されるので、ぜひフォローしてお待ちください。
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