煎茶道に欠かせない、茶合。その名工として知られる、日本で唯一の「竹一刀彫」伝統工芸士が三木町にいます。田畑に囲まれた細道の先の工房からは、竹を彫る音が静かに響きます。
その人、西村秋峯さんは、中学生の頃から竹彫工の父のもとで学んだのち、会社員と二足の草鞋を経て、38歳で職人の道へ進みました。「正直、父の時代と違って竹だけやっていくのは大変だった」と笑いますが、その歩みは一度途絶えた歴史を現代に復活させるために力を尽くした日々でした。
正倉院の宝物にも見られる竹細工は1200年以上の歴史を持ちます。讃岐の竹一刀彫は、……