自然をブレンドした硝子 取材こぼれ話/OLIVE GRASS 杉山利恵/Rie Glass Garden
April 03,2021
瀬戸内のぬくもりを感じる庵治石ブルー
香川県で産出されている花崗岩「庵治(あじ)石」の粉をガラスに溶かし込んだ、穏やかなブルーのさぬき庵治石硝子。
瀬戸内海を映し出したようなブルーが魅力で、ファンの絶えない作品です。
香川のオリーブから生まれる色とりどりのグリーン
そんな作品を手掛ける工房から、新しく香川県産のオリーブを使用したオリーブ硝子が誕生したと聞いて、高松市松福町にあるショップギャラリー「Rie Grass Garden」にお邪魔しました。
オリーブの枝葉を使い、美しいガラスの器を生み出したのは、ガラス作家・杉山利恵さん。
人工的なものではなく自然由来のもので、ふるさとの穏やかな空気やのんびりとした時間を表現したい―。
そんな杉山利恵さんの想いが詰まった作品が、オリーブ硝子です。
トラックいっぱいに積んで持ち帰ったオリーブの枝葉を乾燥させて燃やし、粉末に。
その粉とガラスを混ぜ合わせ、飴状に溶かしたものを固めて形を作っていきます。
そして飴状のガラスを炉から取り出し、冷めない間に空気を吹き入れ、手元を回し続けながら形を整えます。
ひとつの作品が完成するまで一瞬も気を緩めることがなく、緊張感漂う現場は、そばで見ていても息をするのを忘れてしまうほどです。
出来立てのオリーブ硝子は500度近くの高温。それを常温の場所に置いておくと急冷によって割れてしまうため、温度を調節できる場所に保管し、一日かけて少しずつ温度を下げていけば完成です。
出来上がったオリーブ硝子はとても繊細で美しい色。
一つひとつ微妙に異なるグリーンは、眺めているだけでも心が穏やかになります。
工房の2階にあるギャラリーにもたくさんのガラス作品が並んでいます。
ぜひ足を運んでみてください。
Rie Grass Garden
香川県高松市松福町2-2-17
tel.090-4782-4681(杉山)
RGG Gallery(2Fギャラリーショップ)
営業日時/土・日・月 14:00〜17:30
オリーブ硝子は一つひとつ色味が異なることと、数量が限られていることから
IKUNAS WEB STOREでのお取り扱いはしておりません。
お買い求めの場合は、IKUNAS g (高松市花園町)までお越しくださいませ。