茶室や客の心を清めるお香を入れる香合は手のひらサイズの茶道具ですが、その小さな世界に職人の技と季節の薫りが凝縮されています。「香木(こうぼく)」を用いる5月〜10月の風炉の時期には、香合も木製のものを使います。
数々のお茶道具を手がけてきた山口志生さんが作る讃岐彫の香合は、季節の草花や旬の野菜、生き物など、命が宿っているかのような臨場感に満ちた繊細な彫りの中に、温かさと味わい深さがあります。そこには山口さんのものづくりにかける純粋な喜びが映し出されています。
「本当に彫ることが好きなんです。ずっと続けられて幸せ」と言う山口さん。伝統工芸の世界に足を踏み入れたのは ……
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