vol.23

テーマ「一服の間」|あぁ、本があったんだなって

建築王国・香川の知られざる一面
微に入り細を穿つ、神秘なる空間
数奇者たちが残した記憶と記録
茶室の奥深さを一読する

 珈琲中毒の私にとって、香川県での暮らしで「茶」を意識することがほとんどありません。高松の街中で「SABI」という屋号で日本茶を楽しく飲んでもらう試みをしている人たちがいます。高松街歩き中に「SABI」でアレンジされた日本茶を飲んでいると、「茶の方が珈琲よりカフェインが強いので眠気が覚める」と聞いて、なるほどと思ったものでした。それくらい「茶」に疎い生活をしてますが、「探訪 讃岐の茶室」という本の存在は以前から知ってました。香川県内の茶室を研究する、「茶室探偵団」なるメンバーが四国新聞社に働きかけ、誌面で連載されたものが元になって出来上がった一冊です。100を超える県内の茶室が写真や図解とともに紹介されてます。中には小豆島や豊島などの離島の茶室も含まれてます。巻末は「棟梁のしごと」と題して、茶室の基本の構造を丁寧に紹介。全編オールカラーの「香川茶室大全」とも 言えるこの本ですが、amazonでも在庫切れになってます。

 困った私は探偵団の一人、中條さんに連絡をしてこの本を手に入れました。中條さんのことはここでは多くを語りません。何故なら中條さんを私が語り出すと、ゆうに3万字は超えますので、特集記事になってしまいます。

 そして本書に掲載されている数多ある個性的な茶室の数々の中で、私が唯一足を踏み入れた経験があるのが、中條さんの茶室です。

 この本を読むと、元来香川県は茶の文化が根付いていた優雅な土地だったことに気づかされます。茶室だけではありません。茶道具を扱う店が高松だけで百軒といわれた時代があったそうです。そして茶室というのは、私が思っているような昔から残っているものだけではありません。

 高松にある「乾竜(こんりゅう)」という茶室。こちらが作られたのは、2005年。なタ書の一年先輩です。小豆島で100年の間、使われていなかった、醤油の樽から作られた丸い茶室。中には豊島で採れた石で出来た、かまどが置かれているそう。行ってみたい、見てみたい。香川県といえば、うどん屋巡りですが、「香川の茶室巡り」はインバウンドの視点でもヒットするのではないでしょうか?

 総合芸術としての「茶室」の凄みが伝わる香川発のご当地本。当店で取り扱いを始めます。


「探訪 讃岐の茶室」
香川の茶室を考える会 著
中川克英 監修
発行 2014年3月


藤井 佳之
なタ書店主。四国は高松にて完全予約制の本屋を営む。

なタ書
香川県高松市瓦町2丁目9ー7 2F(瓦町駅から徒歩5分)
tel.070ー5013ー7020
24時間365日予約対応可
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Instagram @natasho0718
※店主は電話に出ないこともあります。その場合はどうにかして店主を見つけてください。


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なタ書店主。四国は高松にて完全予約制の本屋を営む。 なタ書 香川県高松市瓦町2丁目9-7 2F(瓦町駅から徒歩5分) tel. 070-5013-7020 24時間365日予約対応可 ※店主は電話に出ないこともあります。その場合はどうにかして店主を見つけてください。

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