讃岐の郷土の味を受け継ぐ IKUNAS vol.11「人生によりそう食」

March 30,2020

3/31に発売のIKUNASvol.11は、食がテーマ。
特集「HAPPY FOOD MEMORIES」では、編集部それぞれが、食と人との関わりを各地で取材しました。

実は私、Sは、もともとIKUNASの一読者でした。
IKUNASを読んで面白いと思ったのをきっかけに、この本を通して地元の食情報を発信し、地域に貢献したい!という想いで、tao.へ入社をしたの昨年の今ごろ。
その頃にはすでにIKUNAS vol.11のテーマが「食」ということが決まっており、ならば讃岐の郷土の味を学び残したいと、郷土料理研究家の十川先生を訪ねました。

なぜ、郷土の味を学び残したいと思ったかというと、ふとした時、生まれ育った我が家の味が恋しくなって実家に帰った時は、その味に勇気をもらっているから。
そして、祖母のつくってくれた味付けが、母の味ともちょっと違って想い入れがあったのに、その祖母亡き今、再現できなくなったことに心残りもあるからです。

そのため、母の味は、帰省の度にレクチャーしてもらっています。
そして、現在住んでいる香川県の、まだ間に合う郷土の味を受け継ぎたいと考えたのです。

毎日あたりまえに摂る食事。
近くで採れた食材を、地元の調味料で味付けをする。
そうすれば、自然とその土地の味になります。
それが郷土の味。

私は、香川県出身でなく高知県西部の中村の出身ですが、
高松の味付けがなんだか懐かしく感じます。
きっと「甘じょっぱい」食文化の「甘」が私の口に馴染んだんだと思います。

本号では十川先生から、今ではあまり家庭ではつくられなくなったけど、讃岐の味として愛されるしょうゆ豆と、その季節になると食べていたり、食べたくなる郷土の味の押し抜き寿司を教えていただきました。

先生いわく、「昔は各家庭ごとに味が違っていて、それでよかったのです」と。
ぜひとも、家庭での味を楽しみながら、長く残してほしいと思います。

また、こちらの撮影に向けて、実際に使用していたほうろくを借りに夫の祖父の家を訪ねました。祖父が、このほうろくでそら豆を煎ってしょうゆ豆をつくっていた頃の実際の話が聞けました。
家族で交代しながら真っ黒になるまでじーっくり煎ってつくっていたそうです。

祖母からは、押し抜き寿司の型や寿司桶を借りしました。
「もう使わなくなったからあげるよ」という言葉に寂しさを感じつつ、次世代に残す味と道具として受け継がせてもらえたことに喜びもあり、任務を果たさなくてはという使命感にもかられたり。

今後、郷土料理についても、IKUNAS.comのRECIPEやf_GUIDEで発信していきますのでお楽しみに!

IKUNAS vol.11は、明日発売です!

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