新企画【私たちの聖地、紹介します】 -「我が家の農園」 IKUNASデザイン部-
August 21,2020
草がボーボーでほったらかしだった我が家の土地を、
「このままでは近所迷惑になるだけ」という理由から畑にしてはや7年。
実のなる木をいくつか植え、季節ごとの野菜を順繰りに育て、
今ではちょっとした農園になっている。
小さい頃から畑仕事を手伝わされていた両親にとってみれば、
植物の育て方はなんとなく体に染み込んでいて、
それほど苦に感じることなく楽しめているようだ。
そういう私も、同じような環境で育ったためか、掃除をするより畑仕事が好きで、
時々種まきや収穫を手伝っている。
ある日の週末などは
「そろそろ玉ねぎがええ感じなんやけど、おるよね?」
という母の一言で、玉ねぎの収穫&処理作業が始まる。
土から抜いた後、根と葉をカットし、つるし保存できる状態にして持ち帰るのだ。
「このハサミは切れん」
「使い方が下手なんじゃ」
「なんでこんなん、持って来たん」
「とってこうか? 取りに帰ったらえんか!?」
「もうええ、切れよる」
「切れ味悪いけん、目にしゅむ」
父が愛用する釣り用のパラソルの下、讃岐弁丸出しの家族の会話が繰り広げられる。
ここに下の兄が加わったり、上の兄夫婦が遊びに来たりするのだが、
集まってする畑仕事は賑やかで、バカバカしくて、ちょっとだけほっこりする。
作業の段取りが悪くて、口喧嘩しながらも、コミュニケーションの場となっているのだ。
いつも何かしら旬の野菜が実る農園。
だけど、うちの農園は作物ができるだけじゃない。
家族との時間が生まれる、第二の居間なのだ。
IKUNASデザイン部 N