讃岐一刀彫×香川漆器のコラボ 「IROだるま」誕生。
March 19,2019
春、新しい生活をスタートする人も多いと思いますが、
そんな時、お守りとしてそばに置いてほしいのが「だるま」。
「だるま」といえば七転び八起の縁起もの。
勝負色の「赤」が定番でしたが、カラフルでさらにパワーアップした
讃岐の「IROだるま」ができました。
「讃岐一刀彫」による力強い意匠
叩きノミの跡を残した独特の風合いと、厳つい顔ながらなんともいえない愛嬌を持つ讃岐一刀彫は、四国こんぴら参りの土産物として発展してきました。そして、その技を受け継いでいる伝統工芸士の1人が、琴平町の「山中象堂」3代目・山中竹志さんです。
山中さんは『IKUNAS』で何度かご紹介していますが、伝統を受け継ぎながら新しい挑戦をいとわない、柔軟な思考を持った工芸士さんです。こんぴらさんの参道沿いにある店舗の奥に工房があり、毎日そこで制作をされています。
山中さんについて詳しくはこちら↓
だるま作りに使う素材は主に四国生まれのクスノキ。近くにある資材置場で何年も自然乾燥させたものを大切に使います。実際に見せていただくと、ほとんどが樹齢百年以上という大木。小さなだるまに宿る、大きなパワーを感じます。
邪悪なものを寄せ付けない、強い生命力を持つ漆
そしてだるまの仕上げとして、「IROだるま」の塗りを担うのが、香川漆器の製造元であるさぬき市の川口屋漆器店です。漆はもともと、うるしの木の樹液からできています。樹液は木が傷ついた時、自らを守るために流す血液のようなもの。驚くべき耐久性や防腐・抗菌作用を持ち、古くから人々の暮らしを守ってきました。
手間と時間をかけることで、より強く、美しくなる。
漆を塗っては乾かす、という工程を何度も繰り返すことにより、漆器はより強く、美しくなっていきます。川口屋漆器店ではベテランの漆職人さんが下地から仕上げまで、一つひとつ丁寧に手作業で行います。木や漆など自然の素材から生まれる「IROうるし」は、とても長い時間と人の手を必要とします。だからこそ、そこに宿る想いやパワーも大きいのではないでしょうか。
山中象堂と川口屋漆器店のコラボにより生まれた「IROだるま」には、
I=Innovative(革新的な)
R=Regional(地域の)
O=Objects(もの)
という、もう一つの意味も込められています。
2人の匠から生まれた新しいだるまは5月から両店舗とイクナスギャラリーで販売を開始しますが、4月13日(土)に琴平町の金陵の郷で開催する「酒ペリエンス」でも、先行販売を行います。どうぞお楽しみに。
「山中象堂」さんの商品はこちらIKUNAS web storeへ▶︎