
海のそばで、この家の続きを考えてみる。
空き家を訪ねると、つい「ここで何ができるだろう」と考えます。間取りをたどって、建具に目を留めて、家のまわりを歩いてみる。すると、「ここにこんな家具を置いたら?」「人が集まる場所にしても楽しそう!」と、使い方の妄想が膨らんでいきます。
今回訪れたのは、さぬき市鴨庄。瀬戸内海に面した入り江の漁村にある、昭和10年築の平屋です。まず感じたのは、空間の気持ちよさ。持ち主の手入れが行き届いていて、大切にされてきたことが伝わってくる家でした。こういう家に出会うと、何を新しくするかより、「今あるものをどう生かそう?」と考えたくなります。土間で何かできそうだし、和室でのんびり過ごすのもいい。誰かを招いて、小さなイベントを開くのも楽しそうです。

私たちの取材チームは、デザイナー、編集者、文化財活用プランナーなど、得意なことも見るところも違う、ちょっとユニークなメンバーたち。共通しているのは、みんな「建築」や「インテリア」、もちろん「不動産」が好きなこと。誰かの「あんなことができそう!」に、別の誰かが「だったら、こんなことも!」と乗っかって、話がどんどん広がります。もちろん、妄想を実現するには、設備や費用の確認も大切。この家は下水が通っているとのことで、接続や配管の状態によっては、水まわりの整備費用を抑えられるかもしれません。「ここは残したいね」「それなら、こっちに予算を使えるかな」と、現実的なことも一緒に考えます。持ち主の話を聞くのも、取材の楽しみのひとつ。なぜこの間取りなのか、どんなふうに使っていたのか。話を聞くうちに、さっきまで何気なく見ていた場所が、急におもしろく見えてくることもあります。
その家のよさを見つけて、次の使い方につながるきっかけをつくりたい。「ここなら、自分はこんなふうに使ってみたい」。そんな仲間が増えたらうれしいです。こんなふうに、あれこれ想像しながらワイワイ活動しています。
気になるイベントがあれば、ぜひ参加してみてくださいね。私たちと一緒に、家の使い方を考えてみませんか?
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